パキプス・ブルセラの剪定方法|枝を増やして理想の樹形を作る
パキプスやブルセラなどの灌木系塊根植物を育てていると、
「どこで剪定すればいいの?」
「剪定すると、どこから枝が出てくる?」
「思い切って切った方がいいの?」
と悩むことがあります。
今回は、実際に種から育てているパキプスやブルセラ・ファガロイデスなどを使いながら、剪定する位置やタイミング、枝を増やしていく方法について紹介します。
剪定は株の形を整えるだけではなく、将来的な樹形を作っていくための重要な作業です。
ただし、強く切ればいいというわけではありません。
大切なのは、株の状態を見ながら少しずつ剪定していくことです。
パキプスの剪定は「出したい芽」を意識する
今回剪定するのは、種から育てているパキプスです。

この株は実生5年ほどで、かなり立派なサイズになってきました。
以前は、
- どれだけ大きくできるか
- どれだけ幹を太くできるか
- どのように枝を増やすか
ということを意識しながら育てていました。
最近は冬の間は「成長させる」というより、まずは株を無事に越冬させることを優先することも多く、以前ほど細かく手を入れていませんでした。
そのため、今年は成長期に入ってから剪定をこまめに行い、樹形を作っています。
剪定するときに意識していること
パキプスを剪定するときに意識しているのが、
「どこから新しい芽を出したいか」
ということです。

例えば、
「この節から新しい枝を出したい」
という場所があれば、その節を残して、その少し手前で枝を切り戻します。
すると、時間が経つことで残した節付近から新しい芽が動き始めます。
つまり、ただ枝を短くするのではなく、
「この位置から枝を出したい」
という完成形をイメージして切ることがポイントです。
パキプスは剪定後、節から新芽が動いてくる
実際に剪定した株を見ると、1週間ほどで新しい芽が動き始めている部分があります。
剪定した場所の近くにある節から、新しい芽が出てきます。

この反応を見ながら、
「ここから枝が出てきたな」
「思った場所から芽が動いてきたな」
と確認していきます。

剪定は一度にすべて完成させる必要はありません。
むしろ、少しずつ剪定しながら株の反応を確認するという方法もあります。
一気に剪定せず、少しずつ樹形を作る
剪定をしていると、
「ここも気になる」
「この枝も長いな」
と、どんどん切りたくなってきます。
しかし、一度に大量の枝を切ってしまうと、樹形が大きく変わってしまいます。
そこで今回の動画では、
「少しずつ切っていく」
という考え方を紹介しています。

毎日のように株を観察して、
「この枝はもう少し短くしたい」
「ここから分岐してほしい」
という場所を少しずつ調整していきます。
長い時間をかけて樹形を作っていくのも、実生株を育てる楽しみの一つです。
ブルセラ・ファガロイデスの剪定方法
続いて紹介するのが、ブルセラ・ファガロイデスです。
ブルセラも、剪定によって枝数を増やしながら樹形を作っていくことができます。
今回の動画では、成長段階に合わせて、
第1段階 → 第2段階 → 第3段階
というイメージで剪定方法を紹介しています。
第1段階:まずは上に伸びた枝を切り戻す
最初は、成長点が上方向に伸びている状態です。
この段階で剪定する場合は、枝の途中で切り戻します。

すると、剪定した場所の下側にある節から新しい枝が伸びてきます。
これが枝数を増やしていく最初のステップです。
第2段階:伸びた枝をさらに剪定する
新しく伸びてきた枝がある程度成長したら、さらに剪定します。
すると、今度はその枝にある節から新しい芽が動いてきます。

この作業を繰り返すことで、一本の枝をそのまま伸ばすのではなく、徐々に枝数を増やしていくことができます。
第3段階:枝数を増やして樹形を作る
さらに成長した枝を切り戻していくと、徐々に枝が増えていきます。
動画では、この段階まで進んだ株を見ると、かなりブルセラらしい姿になってきていることが分かります。
もちろん、もっと強く切り戻す方法も考えられます。
しかし、今回紹介している方法では、
「枝を増やしながら、株の反応を見て少しずつ作っていく」
ことを重視しています。

ブルセラの強剪定はやりすぎに注意
ブルセラ・ファガロイデスは、強く剪定して枝を増やしていく方法もあります。
ただし、今回の経験では、強く切りすぎると株の反応が悪くなる場合もあるとのこと。
実際に、剪定を攻めすぎて枯らしてしまった株もあるそうです。
そのため、
「枝を増やしたいから、とにかく強く切る」
という考え方だけではなく、株の状態を確認しながら剪定することが重要です。
特に注意したいのが、剪定する位置です。
ブルセラは「節」を意識して剪定する
ブルセラを剪定するときには、節や葉が出ている位置をよく確認します。
節を意識せずに手前から切ってしまうと、新しい芽が動き始めるまで時間がかかる場合があります。
同じ時期に育てている株でも、
- すぐに新芽が動く株
- なかなか芽が動かない株
というように、大きな差が出ることがあります。
そのため、剪定するときは、
「どこから新芽を出したいのか」
を考えて切ることが重要です。
ブルセラ・パラドクサは焦って剪定しない
動画では、ブルセラ・パラドクサも紹介しています。
こちらは比較的まっすぐ棒状に伸びていくタイプ。

この株では、早い段階で剪定したことで思うようにいかなかった経験があり、最近になって改めて剪定しています。
この経験から、
「焦って剪定するくらいなら、ある程度上に伸ばしてから様子を見る」
という考え方も紹介しています。

剪定は早ければいいというものではありません。
株の勢いや成長状態を見ながら、タイミングを決めることが大切です。
剪定するなら「株が元気な時」を意識する
今回の動画で特に重要だと感じるのが、
剪定する技術よりも、まず株を元気な状態にしておくこと
です。
株に勢いがあると、剪定した後の反応も早くなります。
逆に、株の調子が悪い状態で強く剪定すると、芽が動かなかったり、株への負担が大きくなったりする可能性があります。
そのため、
剪定前に確認したいポイント
- 株がしっかり成長しているか
- 新芽が動いているか
- 葉の状態は悪くないか
- 根の状態に問題がなさそうか
- 成長期に入っているか
などを確認してから剪定するのがおすすめです。
肥料と剪定を組み合わせて成長を促す
剪定だけで株が大きくなるわけではありません。
今回の動画でも、
「まず株を元気な状態にすること」
が最も重要だという考え方が紹介されています。
そのうえで、成長を後押しするために肥料を与えたり、剪定によって枝数を増やしたりします。
つまり、
健康な株を作る → 成長させる → 剪定する → 枝を増やす → さらに樹形を作る
という流れです。
剪定だけに注目するのではなく、株全体の成長を見ることが重要です。
ボスウェリア・アスプレニフォリアは、あえて伸ばす
動画の後半では、ボスウェリア・アスプレニフォリアも紹介しています。
こちらは現在、あえて上方向に伸ばしている株。

将来的に剪定すれば、いろいろな場所から枝を出せそうですが、今は高さを作ることを優先しています。
これは非常に重要なポイントです。
すべての株を同じように剪定する必要はありません。
「切る」だけが正解ではない
塊根植物や灌木系植物の剪定では、
「枝を増やしたいから切る」
という考え方があります。
しかし、場合によっては、
あえて切らずに伸ばす
という選択もあります。
特に実生株を大きく育てたい場合には、まず株そのもののサイズを上げることを優先する場合もあります。
その後、十分に成長したところで剪定して樹形を作っていく。
このように、
「今は切る時期なのか、それとも伸ばす時期なのか」
を考えることが大切です。
実生株を育てるなら「サイズを上げる」ことも重要
今回の動画では、剪定だけではなく、実生株の育て方についても重要な考え方が紹介されています。
最終的に自分好みの樹形を作るためには、まず株をしっかり成長させることも重要です。
小さな株の段階から細かく剪定するのか。
ある程度サイズを上げてから剪定するのか。
これは育てる植物や目指す樹形によっても変わってきます。
だからこそ、決まった正解を一つにするのではなく、自分の育成環境と株の状態を見ながら判断することが大切です。
パキプス・ブルセラの剪定で大切な5つのポイント
今回の内容をまとめると、ポイントは次の5つです。
① どこから枝を出したいか考えて切る
ただ短くするのではなく、将来的に枝を出したい位置をイメージして剪定します。
② 節を意識する
新しい芽を出したい場合は、節や葉が出ている位置を確認してから剪定します。
③ 一気に切りすぎない
一度に大量の枝を切るのではなく、少しずつ剪定して株の反応を見る方法があります。
④ 株が元気な時に剪定する
剪定後の反応は、株の勢いや成長状態にも左右されます。
⑤ 「切らない」という選択もする
株を大きくしたい場合や高さを作りたい場合には、あえて枝を伸ばしてから剪定する方法もあります。
まとめ|剪定は「株の未来を作る作業」
パキプスやブルセラなどの灌木系塊根植物は、剪定によって樹形を大きく変えていくことができます。
特に重要なのは、
「どこで切るか」よりも「どこから枝を出したいか」を考えること。
そして、
株が元気な状態で、少しずつ剪定していくこと。
今回紹介したように、パキプスでは狙った節の少し手前で切り戻し、ブルセラでは成長段階に合わせて段階的に剪定していくことで、枝数を増やしながら樹形を作っていくことができます。
一方で、強く剪定しすぎると株の反応が悪くなるケースもあります。
そのため、最初から完璧な形を作ろうとするのではなく、
「切る → 新芽を見る → 成長を見る → また切る」
というサイクルで、株と相談しながら育てていくのが面白いところです。
塊根植物の実生株は、何年もかけて少しずつ姿が変わっていきます。
自分で育てた株を、自分の好きな樹形に仕立てていく。
これも塊根植物を育てる楽しみの一つではないでしょうか。
🎥 今回紹介した動画
この記事の内容は、こちらのYouTube動画で実際の株を見ながら詳しく紹介しています。
「灌木の剪定。パキプスとかブルセラとか」
▶ https://youtu.be/fojm_P3hYqs
パキプスやブルセラの実際の剪定位置、新芽が出てきた様子などは、動画で見るとより分かりやすいと思います。

