冬型塊根植物の中でも希少度と人気度が圧倒的に高い品種です。
ナミビア砂漠や南アフリカに生息していますが、極度の乾燥地帯で年間でも数ミリ程度しか成長しないことで有名です。
今回はメルカリでムルチフィズムとペニクリナムの種子が出品されていたので蒔いてみた記録をここに残しておきます。
ちなみにタネはめちゃめちゃ高かったです(汗)(特にペニクリナムが、、)
種子の形状

ミラビレとかの種子と似ていてドリル状になっています。
種子自体は先端の殻の中に入っていますので、撒く前に下処理が必要そうです。
下処理
まずは先端の硬い殻から種子の中身を取り出します。
1時間から2時間ぐらい殻がついた状態で水に沈めておくと殻が少し柔らかくなるので、その後にピンセットを使って中身を取り出します。
先の尖ったやつだとやり易いですよー。

種子の先端の尖っている方から根が出てきますので、ピンセットで傷をつけないようにしましょう。
その後は殺菌処理とメネデールを100倍希釈した水に8時間ほど吸水させてから植え込みます。
用土
今回はかなり水捌けが良い土をイメージして、赤玉土、ひゅうが土、鹿沼土の定番の土に対して40%程度軽石の小粒を混ぜ合わせました。
作ってみて思ったんですが、これ他の塊根植物にも良いかも、、
軽石は安いし、水捌けが良くなるので個人的にかなりおすすめです!!

環境
9月の下旬に屋内で種まきを行ったので、大体25度から30度程度の温度で管理しました。
基本的に屋内で全ての植物を管理しているので、サーキュレータで風通しは良好の場所で、ややLEDが当たる場所での管理です。
発芽
早い種子で翌日、一番遅いのでも5日程度で発芽しました。
今回は鮮度がかなり良かったので、ペニクリナムは10個中9個発芽、ムルチフィズムは10個中6個発芽です。

やはりタネは鮮度が全てです。。
2週間後の様子

大分葉が展開してきました!
基本的に腰水は継続して、LED管理をしていきたいと思います。
2ヶ月後
ここのところ葉っぱに少し勢いがついてきました!
結果的にはペニクリナムは10/3、ムルチフィズムは10/6生き残っております。
ここまでくれば立ち枯れもないんじゃないかなー、、
ペニクリナムは発芽自体は良かったものの、途中で立ち枯れしてしまったものが多かったです。
環境は一緒なので、単純に種のポテンシャルかなーと思っています。
LEDの照射時間は約13時間、窓際から少しだけお日様の光も入る場所です。(1日の1時間程度)
3ヶ月後

もしゃもしゃと葉が展開する中で、突如真ん中から何か蕾のようなものが、、
早すぎやしないかい?
少しだけかき分けてみるとそこには小さな蕾が一つ。


なんとペニクリナムに蕾がついておりました!
思っていたよりも早い!!
しかし、株が若いせいなのか少し開花までには時間がかかりました。
そして、いよいよ、、
ペニクリナム開花(種まきから3ヶ月半)
綺麗な薄ピンク色の花が咲きました!
まだ株が小さくてとてもアンバランスですが、サルコカウロンの花はとても大きくて個人的に一番好きかも知れません。
その後はいくつか蕾が上がってきて、結果的にこの株は約3ヶ月半で3つ花を咲かすことが出来ました。

ムルチフィズム開花(種まきから6ヶ月ー7ヶ月)
ムルチも少し遅れはしましたが無事に開花です!
株の成長速度はペニクリナムより上手に大きく出来たかなーと。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
上手に育てることが出来れば、現地株にも負けない立派な株を作ることが出来ます!
是非皆様もチャレンジしてみてくださいねー!
追記
2023年現在、ムルチもペニクリナムも非常に世界的に希少になりましたよね。
日本にもたまにどうゆう訳か現地株が大量に入ってきますが、自分としては正直買う気にはなれません。(理由は調べてね)
サルコカウロンの実生は先人の先輩方が貴重な生育記録を残してくれていますので、私自身とても参考になりました。
今後は自分がこの種を守っていけるように頑張っていきたいなと思っています(^-^)v